グランプリは「カオスダークマター」!? 自由に料理を作って楽しむ「料育ワークショップ」初開催!

第1回料育ワークショップ

第1回料育ワークショップの料理風景

おいしい料理とは?上手な料理とは?
そもそも、おいしいや上手って何かの基準が無いと言えないことなんじゃないか。そんな、いつのまにか世の中に出来上がった誰かの基準に捉われながら料理をするって、なんだかつまらない。

料理は自由なのだ。作る人が自由に楽しんでしまえばいいのだ。

というわけで、とにかく自由に料理をする(だけの)イベント「料育ワークショップ」を開催しました。ただ自由に料理をするだけなのに、これがまた、とても盛り上がって楽しかった。

準備された食材で自由に料理する

料理教室は、テーマとなる料理を先生が生徒に手順を教えながらその通りに作って「はいできあがり」となる。
今回の「料育ワークショップ」は、その真逆。テーマ無し、先生無し、手順は作る人まかせ、とにかくご自由にどうぞスタイルのイベントだ。
ただ、これでは、ワークショップとして人が集まって一緒に料理する意味が全くない。みんなで集まってやるからこそ楽しいものになるように、いくつかの条件を決めてみた。

  • チーム対抗のコンテスト形式
  • 食材は当日まで秘密
  • 料理中はスマホでレシピをググるの禁止

チームで料理をつくり、出来上がった料理は、参加者で試食し採点をする。採点の結果、グランプリが決まる。そう、早い話が「ビストロスマップ」や「料理の鉄人」形式だ。

食材
食材は旬の夏野菜とひき肉が準備された。夏野菜は運営メンバーの畑で収穫された獲れたて新鮮野菜。ありがたい。余った食材は参加賞としてみんなでシェア。

第1回料育ワークショップの料理風景
フレッシュな女性チーム、がっつり体育会系男子チーム、親子チームでの参加も。参加者21名、7チームに分かれて自由に料理をつくる。

第1回料育ワークショップの料理風景
使いたい食材がかぶってしまったら、シェアしてもよし、交渉してもよし、じゃんけんしてもよし。その点も自由なスタイル。

今回はチーム対抗のコンテスト形式なので、参加者に料理スタートの前に採点項目を伝えた。

  1. 今まであまり食べたことのない、型にはまっていない料理
  2. 料理の盛り付けや見た目が面白い・楽しい
  3. 食材の組み合わせが新しい・面白い
  4. 料理のネーミングが楽しい
  5. 自分でも、マネして作ってみたくなる料理

料理はおいしいや上手が評価基準ではつまらなくなってしまう。なので、「自由に作って楽しい」ことを根底に、クリエイティビティやオリジナリティ重視のエモーショナルでセンシブルな採点基準にした。(カタカナばっかり)

料理スタート

各チームは、何を作るか話し合ったり、役割分担をしたりしながら、思い思いのスタイルで料理を作っていく。

ここで、男性メンバーだけの2チームは、各メンバーがそれぞれ作りたいものを自分ひとりで勝手に作りはじめた。実は、運営サイドとしては、チーム制にすることで社員同士のコミュニケーションを深め、力を合わせることを体感するという裏テーマを想定していたのだが、そんな運営側の思いを全く無視したスタイル。

でも、それはそれで楽しいのでOK。細かいことはどうだっていいのだ。楽しければいいのだ。

第1回料育ワークショップの料理風景
おじさんチームは、メンバーそれぞれが作りたいものを黙々と作る孤高の料理人スタイル。

第1回料育ワークショップの料理風景
チームのメンバーで力を合わせて料理を作り上げる理想形態の例。

第1回料育ワークショップの料理風景
料理をしたことが無いお子様もお父さんと一緒に果敢にチャレンジ。当然、理想形態。

シュールレアリズム料理人あらわる

孤高の料理人スタイルで料理を作っていたおじさんチームにまさかの天才があらわれる。会社では動画制作というクリエイティブ業務を担当する杉山氏だ。

タオルを頭に巻き、中華鍋を降り、おたまで手慣れた手つきで炒めている姿から玄人感が伝わってくる。しかし、料理中の彼に話しかけたとき、プロの料理人さえも超越した存在であることがわかった。

第1回料育ワークショップの料理風景
見た感じは、何かとてもプロフェッショナル。しかし、

私

杉山君、なに作ってんの?

杉山
杉山

うーん、わかりません。

私

えっ?材料、何入れたの?

杉山
杉山

えーっと、あんまり覚えてないっす。とりあえず、ツナと片栗粉とカレー粉と牛乳と …炒めてるんだけど、あんまり固まらないなー。固まらないから、とりあえずパン粉でも入れてオーブンで焼いてみます。どうなるかはわかんないです。

もはや自分が何をつくっているのかも分からず、どこに行きつきたいのかも無く、無意識的に何かを生み出そうとしている姿。これは、もしや、20世紀初めに芸術界で起こったムーブメント「シュールレアリズム」そのものじゃないか。フランスのシュールレアリズムの小説家アンドレ・ブルトンが実践した「自動記述」(オートマティスム)の料理版だ。

自由すぎるし面白すぎる。でも、これも「自由に料理を楽しむ」というワークショップのスタンス。そして今度、シュールレアリズム料理を作るワークショップをやってみたい。

そして、できあがったシュールレアリズム料理がこちら。

第1回料育ワークショップの料理(チームおじさん)
料理名「グラタン皿にいれてみましたよ?」

自分でも何か分からない料理なので、とりあえずグラタン皿に料理を入れたという事実を名前にせざるを得なかったのだろう。「みましたよ」と自分自身で言い切っているのに「?」がついている。シュールすぎる。

実際に食べてみたが、パン粉を入れてオーブンで焼いたことで、なんとか固形物になっていた。いつのまにか具材としてブラックベリーと唐辛子が投入されていた。その味には賛否が別れたが、個人的にはブラックベリーの酸味とカレーの風味と唐辛子の辛さの組み合わせが斬新で面白く、かなり好き。ただ、作った本人は何も考えていない。でも、そこが楽しいのだ。

そして、グランプリが決定

料理スタートから約2時間。各チーム、それぞれの個性あふれる料理ができあがった。いよいよ、試食&採点タイム。

各チーム、自分たちが作った料理をまずはプレゼン。

第1回料育ワークショップの料理風景
自分たちが作った料理をプレゼン。プレゼン力も養う、という裏テーマ。

第1回料育ワークショップの料理(チームIPU)
体育会系男子チームの作品。ネーミングセンスも採点基準。

第1回料育ワークショップの料理(オムライス)
こちらは、小学生の姉妹が自分たちだけで作った「カワイイ♡オムライス」。とってもかわいくて、贔屓目でも高得点あげちゃうやつ。

第1回料育ワークショップの風景
料理をほとんどしたことがない親子チームも、とっても誇らしげ。

試食する子ども
(量が多めの)試食。自分でつくった料理がほんとに気に入ったらしい。大きくなれよ!

さて、参加者と運営スタッフ全員による試食&採点も終わり、いよいグランプリの発表。

今回のグランプリはこちら!

第1回料育ワークショップの料理(チーム橋本家)
橋本家チームの「カオスダークマター~混沌より生まれし暗黒物質」

明らかに皿のチョイスを誤っていて、今にも料理が溢れそう。さらに溢れそうな料理の上のトッピングのゆで卵、そのままのものあり、割れたものもあり、まさにカオス。

材料は、ひき肉・たまねぎ・ピーマン・なすをメインに、多めのショウガの爽やかな辛みがいいアクセントに。味は、和風の煮込みっぽくもあり、麻婆茄子のようでもある。味付け方法を聞くと、「最初は醤油ベースの和風な味にしていたんですが、たまたま目の前にオイスターソースがあったので、思い付きでドバドバと。」とのこと。その思い付きのアイデアが功を奏している。
おいしさを感じるのは人それぞれの味覚に依るところがあり、今回のワークショップの採点基準ではないが、食べた瞬間、参加者みんなが「これ、うまっ!」と言っていた。白いごはんにもビールにも間違いなく合う。

ネーミングの妙も光った。
いわゆる「インスタ映え」とは真反対を行く見た目だが、「ダークマター(暗黒物質)を表現してみました」と言われると、「なるほど、そういうことか」という妙な説得力が出てくる。(または「ものは言いようだね」と言われるか。)ネーミングで、マイナスをプラスに変える高等テクニックだ。

採点では、特に ④料理のネーミングが楽しい、⑤自分でも、マネして作ってみたくなる料理の項目で高得点を弾き出し、見事グランプリに輝いた。

第1回料育ワークショップの表彰式
橋本家チームには賞状と賞品が贈られた。おめでとう!お家でも料理を楽しんでください!

とにかく「楽しかった!」

今回初めての試みだった「料育ワークショップ」。
参加者のみなさんから「楽しかった!」「次も参加したい!」というお声をたくさんいただいた。料理が初めてのお子様や大人も「今まで料理したことなかったけど楽しかった。家でもやってみる!」とのコメントも。

料理は正解を教わるものではなく、自分たちで自由に料理をつくる楽しさを感じるもの。
どの料理も、作った人の個性が溢れていて、自由に楽しんだことが料理の味にも滲み出ていた。そして、ほんとに、どの料理もおいしかった。

「料育」とは、「楽しい毎日を料理で育む」こと。誰かの基準やルールではなく、自分自身が自由に料理の楽しさを感じられれば、それで良し。シュールでもカオスでも、いろんな楽しさがあっていいのが料理。

「料育ワークショップ」、次回開催もお楽しみに!

第1回料育ワークショップの集合写真

フォトギャラリー

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