11月24日は「和食の日」 そもそも和食とは?
2013年に「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され、11月24日が「和食の日」として制定されました。(いい(11)にほん(2)しょく(4)のごろ合わせだそうです)
1年に1度、日本人の伝統的な食文化について見直し、和食文化の保護・継承の大切さについて考えよう!という日です。
そもそも無形文化遺産に登録された「和食」の定義とはなんなのでしょう?当初の申請内容は「懐石料理を中心とした伝統を持つ特色ある独特の日本料理」としていたそうですが、検討を重ねるにつれ登録対象を広く日本人全体が担い手と言える内容に改め「和食;日本人の伝統的な食文化」として申請、登録されたそうです。特別な高級料理ではなく、日本の自然と人々の暮らしの中の工夫で進化してきた食文化、という感じでしょうか。
「和食」の正体を知りたくて、「和食展」に行ってきました!
上野の国立科学博物館で開催中の特別展「和食」に行ってきました!実はこの特別展、2020年に開催予定だったものの、コロナによって中止になってしまった展示。3年の時を経てやっと開催!2020年の時から気になっていた私は早速前売りチケットを購入して行ってきましたよ!
食材について掘り下げる!
まずは和食を形成する食材などの展示から始まります。最初の食材?は何と水!日本の軟水は「だし」を取るのに最適なのだそう。その後もきのこや日本の食文化に欠かせない野菜「大根」(なんと弥生時代以前にヨーロッパから伝えられた野菜だそうです)などの精巧な模型、米と大豆についてのパネルなどの展示が並びます。
野菜の次は魚介。これも日本の食文化に欠かせない食材ですね。驚いたのは「海藻」コーナー。海藻を食用とする国は少なく、こんなにたくさんの海藻を食べる文化は日本独特のものだそうです。
発酵食品も日本の食文化には欠かせません。みそやしょうゆ、酒などと発酵のコーナーは理科好きに特に楽しめそうな内容です。
食の歴史について掘り下げる!
日本独特の食文化はいつからなのか・・・?縄文時代の食事から奈良時代の食事、戦国武将の食事、など時代の変化と食の変化を食品サンプルで展示。歴史好きは特に楽しめそう!
あの名作マンガから見る日本の食事情!?
日本各地での違いが面白い!
私の大好きな「お雑煮文化圏比較」ももちろん展示されていました。同じ料理が全国にあって、内容はその土地によって違うという大変面白いお雑煮文化です。
日本各地での違いといえば、クックパッドが協力した「食べたい・作りたい 人気検索ワードTOP5」という展示も面白かったです。
※クックパッドでレシピ検索された単語について各都道府県に特徴的な料理名・食材名をいくつかの条件の素抽出
47種あるので紹介しきれませんが例えば
【北海道】1位「貝柱」2位「ラーメン」3位「フキ」4位「鶏ハム」5位「ちゃんちゃん焼き」
【宮城】1位「ワカメ」2位「玉こんにゃく」3位「雪菜」4位「せり」5位「はらこ飯」
【東京】1位「アボカド」2位「ガパオ」3位「バター」4位「マッシュルーム」5位「アクアパッツァ」
【愛知】1位「どて煮」2位「鬼まんじゅう」3位「青菜炒め」4位「味噌おでん」5位「名古屋」
【岡山】1位「とりめし」2位「ぶっかけうどん」3位「殻付き牡蠣」4位「ホルモン焼きうどん」5位は「べいか」
【福岡】1位「瓦そば」2位「山芋鉄板」3位「かしわご飯」4位「がめ煮」5位「かつお菜」
【沖縄】1位「ホットケーキミックス」2位「子供」3位「麻婆豆腐」4位「バナナ」5位「とうがん」
住んでいる土地によってこんなにも変わってくるとは興味深いですね!
コレって和食かな? 各世代アンケートも面白い!
公式サイトで実施されているアンケート。「コレって和食だと思う?」という設問をカレーライスやすき焼きなどのメニューについてYES・NOで答えるもの。年代や地域、性別別に結果を見ることもできて興味深いです。
いろいろな視点から日本の食を知ることができる!
食材や道具、歴史など、様々な視点からみる日本の食文化。とても興味深くどの章も楽しめました!
「和食」展という名前が高級懐石料理などをイメージする方も多そうですが(無形文化遺産への当初の申請はその方向性だったようだし)、身近な日本の食文化にまつわる展示です。子どもも大人も発見が多くて楽しめますよ!
東京での開催は2024年の2月25日まで。その後は山形、宮城、長野、愛知、京都、熊本と巡回するそうです。もし興味があったらぜひ行ってみてくださいね!