シークワーサーチェッロを作ってみた
柑橘類をたくさんもらったら
秋から冬にかけて柑橘類のおいしい季節。この時季、柚子とかすだちといった柑橘類を大量にもらう時ってないですか?
鍋のつけだれに絞ったり、焼酎の湯割りに入れたり、ジャムやポン酢を作ったり、いろんな使い道があるけど、お酒が大好きな私は、やはり酒にしてしまいたい。
今回はシークワーサーをたくさんいただいたので、「シークワーサーチェッロ」を作ってみた。
「チェッロ」とは、柑橘類の果皮にある成分を蒸留酒に漬けることで染み出させ、成分が染み出た蒸留酒とシロップを混ぜて作るリキュールのこと。有名なのがイタリアなんかでよく作られてるリモンチェッロというレモンで作ったもの。
レモンだけではなく、柑橘類であれば柚子でもはっさくでもなんでもチェッロできる。
まずは皮むき、これが大変
まずは、水洗いしたシークワーサーの皮をむいていくのだが、シークワーサーは小さくて、皮が薄くて剥きにくい。
3個くらいむいたところで、すでに「まだこんなにあるのか・・・」と途方に暮れた。
「いつ終わるのだろうか・・・」
でも、おいしい酒をつくるため。ここは、がんばらなくては。
ただただナイフを走らせる。すると、だんだんコツがつかめてきて、最初は途方にくれてた皮むきもだんだん楽しくなってきた。マラソンでいうところのランナーズハイだ。この場合、ピーラーズハイとでも言うのか。そういえば、シークワーサーとシークヮーサー、どっちが正しいのだろう。っていうか、小さい「ワ」って、シークヮーサーくらいしか見たことないし、そもそも、そんな表記って誰が最初にしたんだろ・・・とか、いろいろと思考にふけりながら皮むきを完了させる。
よくがんばりました。(剥いた後の果肉の利用方法は後ほど。)
スピリタスに漬ける
剥いた皮はスピリタスというアルコール度96%の蒸留酒につける。アルコール度数96%って。むしろ残りの4%が何なのか気になる。まあ、いいか。
リモンチェッロのレシピを見るとレモン15個に対してスピリタス1Lとあったので、レモンより小さいシークワーサー50個分なので1Lくらいかな、というざっくりとした分量。(これが後の反省につながります。)
じわじわと果皮の成分がスピリタスに滲み出でる。
このまま1週間放置。待ち遠しい。
シロップを混ぜて出来上がり
1週間放置したら、果皮が入ったスピリタスを濾して果皮を取り除く。
そこに、スピリタスと同量の1Lの水を温めてグラニュー糖を700gを溶かしたシロップをつくり、冷ましてからスピリタスと混ぜる。(スピリタスとシロップの温度を同じくらいにしてね。)
さて、この時に、果皮から滲み出たオイル成分とシロップが混ざり「ウーゾ効果」という自然乳化が起こる。透明だったスピリタスが、シロップを入れた瞬間に乳化され濁る。この化学実験みたいな瞬間を楽しみにしていたのだけど・・・
あまり濁らなかった。
あまり濁らなかったけど・・・
白濁しなかった原因は、おそらく果皮に対してスピリタス1Lが多すぎたのだろう。果皮も薄いので果皮から出るオイル成分が足りなかったみたい。
ま、これは次回への反省として、とりあえず、飲む。(1週間くらい寝かすともっとおいしくなります。待ちきれないので)
うーん、旨い。果皮の苦みとほのかな酸味。リモンチェッロには無いクセがあっていい感じ。少しアブサンに似た風味もある。大人味だ。
皮を剥いて残ったシークワーサーの果肉部分は、凍らせて氷替わりに。こうすると酒が薄まらないし、果汁も出てさらにおいしい。
シークワーサーチェッロは炭酸で割って飲むのももちろん、湯割りでも、バニラアイスにちょっとかけて食べたりもおすすめ。
柑橘類をたくさんもらってどうしようか困ってる人、今年はチェッロにしてみては。(か、私にください)